もともとは船の甲板で使われていたことから名前が付いた『デッキシューズ』。
マリンテイストのある爽やかな印象や、程よいきちんと感が魅力で、男女問わず人気のカジュアルシューズです。ただ、スニーカーやローファーとの違いがわかりにくかったり、コーディネートに悩んだりすることもありますよね。
そこで今回の記事では、デッキシューズの基礎知識から着こなし方、選び方までを詳しく解説していきます。
デッキシューズとは

デッキシューズは、もともと船の甲板(デッキ)での使用を想定して作られた靴です。その名前の通り、海や船を連想させるマリンテイストが漂うカジュアルシューズとして、多くの人に親しまれています。1935年、アメリカ人のポール・スペリーが船の上でも滑りにくい靴を開発したことが始まりとされ、以後「スペリートップサイダー」としてブランド化されました。
最大の特徴は、波型の切れ込みが入ったラバーソール。このソールが濡れた甲板の上でもグリップ力を発揮し、滑りにくくしてくれます。また、アッパーにはレザー素材を使用し、履き口をぐるりと囲むように360度レースが通っているのも定番のデザイン。
こうした機能性とデザイン性を兼ね備えていることから、現在では海だけでなく、街中でも『きちんと感のあるカジュアル靴アイテム』として定着しています。
デッキシューズとスニーカーの違い
スニーカーとデッキシューズはどちらもカジュアルな靴ですが、大きく異なるのは素材と印象です。スニーカーはキャンバスやメッシュ素材が多く、スポーティでラフな印象を与えます。
一方、デッキシューズはレザー素材が主流で、上品なカジュアル感を演出できます。また、スニーカーはクッション性が高く長時間歩くのに向いていますが、デッキシューズは程よく硬さがあり、足元にきちんと感を出したいときに重宝します。
デッキシューズとローファーの違い
ローファーは基本的にスリッポンタイプで、ドレスシューズに分類されることもあるフォーマル寄りのアイテムです。アッパーはシンプルで、飾りが少ないことが多く、ビジネスシーンでも使えます。
それに対して、デッキシューズはカジュアルな場面向きで、レースやモカシン縫いがあるため、ややリラックスした雰囲気になります。
ローファーが「きちんと感」を出すのに適しているのに対して、デッキシューズは「こなれ感」を演出したいときにぴったりです。
デッキシューズとモカシンの違い
モカシンとデッキシューズは見た目が似ているため混同されやすいですが、ルーツも作りも異なります。モカシンは元々ネイティブアメリカンの伝統的な靴で、甲部分の革を縫い合わせて作る一枚革構造が特徴です。
デッキシューズはより現代的で、アウトソールや中敷きなどがしっかり作られており、耐久性と快適性に優れています。どちらもナチュラルなスタイルに合いますが、デッキシューズの方が洗練された印象を与えます。
デッキシューズの着こなし術(レディース)
春夏はホワイトやネイビーなど爽やかなカラーのデッキシューズを、リネンシャツやボーダートップスと合わせると、涼しげなマリンスタイルに仕上がります。
秋冬は、ブラウンやバーガンディなどの深みのある色を選び、厚手のタイツや靴下と合わせることで、温かみのあるコーデが楽しめます。デッキシューズはスカートにもパンツにも合わせやすく、足元で季節感を出せる点が魅力です。
デッキシューズの着こなし術(メンズ)
デッキシューズ×チノパン×シャツの組み合わせが定番のきれいめカジュアル。夏はショートパンツやポロシャツと合わせて、リゾート風の軽やかなコーデもおすすめです。
秋冬は、ダークトーンのデッキシューズをデニムやコーデュロイパンツと組み合わせることで、落ち着いた印象になります。足元をレザーで引き締めることで、全体のバランスが整います。
デッキシューズは冬でも履ける?
冬でもデッキシューズを楽しむことは可能です。ただし、基本的に通気性が高く、裏地も薄めのデザインが多いため、防寒対策は必要です。
スエード素材のモデルや、内側が起毛しているタイプを選ぶことで、足元を温かく保てます。また、厚手の靴下やウール素材のパンツと合わせれば、冬でもおしゃれに履きこなせます
デッキシューズの人気ブランド
デッキシューズには、それぞれのブランドならではの魅力があります。特に人気のブランドをいくつかピックアップしたので、特徴を参考にしてみてください。
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Timberland(ティンバーランド)
デッキシューズの代表的ブランドとしてまず挙げられるのが、『ティンバーランド』。タフで機能性に優れ、アウトドアからタウンユースまで幅広く使えます。もともとはアウトドアシューズで有名なブランドですが、タフさとファッション性を両立させたデッキシューズも展開しています。ラギットカジュアルな雰囲気で、通勤や普段使いにもしっくりくるモデルが多いです。 -
Clarks(クラークス)
英国発のブランドで、快適な履き心地が魅力。代表作の「ワラビー」や「デザートブーツ」のように、歩きやすさを追求した作りが特徴です。機能性を重視するならチェックしたいブランドです。
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SPERRY TOPSIDER(スペリートップサイダー)
デッキシューズの元祖ともいえるブランドです。アメリカの海軍やアイビーリーグの学生に愛されてきた歴史があり、クラシックなデザインが魅力。王道のデッキシューズを求めるなら外せません。 -
Asahi SHOES(アサヒシューズ)
日本のシューズブランドで、メイドインジャパンの高品質が自慢。ASAHI DECKというデッキシューズは細部までこだわりが感じられ、安心して長く履ける一足です。国産にこだわる方におすすめです。
デッキシューズの価格帯は1万円台から4万円前後までと幅広いため、自分に合った一足を探しやすいかと思います。
そうは言っても、「どうやって選べばいいか分からない!」という方もいらっしゃることでしょう。デッキシューズを選ぶときは、素材やブランド、そして実際に履くシーンを意識すると失敗が少ないです。詳しくは、次項で説明します。
デッキシューズの選び方
デッキシューズを選ぶ際のポイントは、自分のライフスタイルや好みに合った素材を選ぶことが重要です。
普段から気軽な服装が多かったり、手頃な価格で試したいならキャンバス地がおすすめです。キャンバスは通気性がよく、季節を問わず履きやすいのが魅力。汚れても丸洗いできてメンテナンスもラクです。
一方、レザーは高級感があり、きちんとした印象を求めるときにぴったり。カジュアルからきれいめまで幅広いスタイルに合わせやすいです。ただ、革ならではの風合いを楽しむためには、定期的な手入れが必要。クリームやオイルでのメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
デッキシューズがダサいと言われる理由
デッキシューズがダサいと言われる理由は、コーデ全体のバランスにあります。
たとえば、パンツが長すぎてシューズが隠れていたり、色合わせがちぐはぐだったりすると、せっかくのデッキシューズの良さが活きません。
また、靴自体の手入れが行き届いていないこともダサいと言われる原因です。ソールがすり減っていたり、革の艶が失われていたりすると、途端におじさんっぽさが際立ちます。
逆に、上質なレザーを使ったモデルを定期的にケアし、トレンド感のあるパンツやトップスと合わせれば洗練された都会的な印象になります。
ダサいかどうかは、アイテムそのものではなく、合わせ方と手入れの仕方で決まるのです。
まとめ|デッキシューズで毎日のコーデでこなれ感をプラス!
デッキシューズは、素材やブランドを選ぶだけで印象がぐっと変わるアイテム。
カジュアルにも上品にも合わせられるから、シーンに合わせて取り入れるだけで、いつもの服がもっとおしゃれに見えるはず。また、コーデを工夫すれば、夏だけでなく、秋冬も履ける点も魅力です。
自分のスタイルに合った一足を見つけて、毎日のコーデをもっと楽しんでみてくださいね。
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